世界一わかりやすい英文法解説4-4 その他の助動詞
皆さんこんにちは!
前回はmust, have to, などの「義務」「助言」を表す助動詞を見ましたね。今回はwill, be used to, shallについて解説したいと思います。
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〈目次〉
1-A. will(未来)
1-B. will(意思、推量)
1-C. will(習性)
2. used to do
3. shall
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1-A. will(未来)
さて、これは過去に未来形の記事でお話ししましたので省略させていただきます。リンクを貼っておきますのでそちらをご覧ください。
1-B. will(意思、推量)
これは文を通して訳で覚えましょう。
Ex.1-1)He won’t eat vegetables.(彼はどうしても野菜を食べない。)
Ex.1-2)The computer wouldn’t start.(そのコンピュータはどうしても起動しなかった。)
Ex.1-3)The train will be at ABC station now.(その電車は今頃、ABC駅にいるだろう。)
例文1と2は意志の場合です。この文を普通の文(notが付いてない状態)で使う場合は未来形になります。しかし、この場合は先ほどと同様、未来形なので解説は省略します。
そこで今回特別に取り上げるのは明らかに未来形ではないときに「not」がついている場合です。例えば例文1は「彼は(将来)野菜を食べないだろう」と考えるのは気持ち悪くありませんか?(完全に文脈判断ですが)そういう時には「(どうしても)~しようとしない」と訳すときれいになる場合があります。これは例文2のように主語が無生物であっても同様です。
例文3は現在における推量です。この場合の推量は「現在」においての推量であり、未来のことでないので気をつけましょう。ほぼ確実なときに使います。例えば・・・
(大学において)
A:「(X先生の講義において)Fの野郎は今日もいなくないか?」
B:「そうだね、あいつはどうせ今日もバイトでしょ。」
C:「ねえねえ、F君は親御さんがなくなってしまって、今日は葬儀らしいわよ。」
B:「マジか。それはやばいな。」
A:「He will be disappointed now, so let’s leave him for a while.」
(今頃、絶望しているだろうから、そっとしておいてあげよう)
このように使います。
1-C. will(習性)
willも3つ目の意味に突入です。この習性や習慣を表すwillは現在形(will)と過去形(would)で意味が異なるので気を付けてください。
Ex.1-4)Babies will cry.(赤ちゃんは泣くものだ)
Ex.1-5)I would often go fishing.
(かつてはよく釣りに行ったものだ。)
例文4のように「現在形」で使われていた場合は「~するものだ」と訳します。習性を表すものです。
例文5のように「過去形」で使われていた場合は「(よく)~したものだ」と訳します。こちらは過去における習慣を回想的に表します。次のused toも同じ意味を表します。
- used to do
次はused to doです。早速、例文・・・と行きたいところですがその前に次の3つの英文を訳してみてください。
Q1. He used to play soccer.
Q2. He is used to playing soccer.
Q3. I am used to the taste of Surströmming.
Q4. Ball and goal are used to play soccer.
共通点は(be) used toがあることですね。
答えは以下の通りです。
Q1. 彼はよくサッカーをしたものだ。
Q2. 彼はサッカーをすることに慣れている。
Q3. 私はシュールストレミングの味に慣れている。(←どんな舌だよw)
Q4. ボールとゴールはサッカーをするために使われる。
今日メインでお話しするのは一番上の「過去の習慣・状態」を表すused to doです。というわけで例文です。
Ex. 2-1)He and I used to play soccer. (彼と私はよくサッカーをしたものだ)
Ex.2-2)There used to be a convenience store in this corner.
(この角にはかつてコンビニがあった。)
例文1は習慣です。動作動詞(go, play, say,など動作を表す動詞)を使います。これは先ほどのwouldと同じ用法です。
例文2は状態です。状態動詞(be, like, believe, becomeなど日本語に訳したときに単体で~していると訳す動詞)を使います。こちらはwouldには無い用法ですから気を付けてください。ここで紛らわしいused toを整理しましょう。
形 |
意味 |
解説 |
||
(1)used to do |
かつて~したものだ |
used toは助動詞扱い、後ろは動詞の原形 |
||
(2)be used to doing |
~することに慣れている |
toは前置詞なので後ろに来るのは名詞。 また、動詞の場合は動名詞にする |
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(3)be used to 名詞 |
||||
(4)be used to do |
~するために使われている |
受動態の不定詞(副詞的用法、~のため)。 当然だが、toの後ろは動詞の原形 |
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- 3. shall
このshallというのは使われ方が主に4つに限られます。申し出、提案、付加疑問、必然です。最後の必然は堅苦しい言い方なのであまり使われません。また覚えておきたいのはshallの過去形はshouldであることです。
Ex.3-1)Shall I open the door?(ドアを開けましょうか。)
Ex.3-2)Shall we dance?(ダンスをしましょう。)
Ex.3-3)Let‘s go to the park, shall we?(公園に行きませんか?)
Ex.3-4)Ask, and it shall be given you.(求めよ、さらば与えられん。)
例文1は申し出の表現です。答える時にはYes, please.もしくはNo, you don’t have to./No, thanks.を使うといいです。
例文2は提案の表現です。Let‘s~の表現と同じ意味です。ですから答える時にはYes, let’s.やNo, let’s not.を使います。
例文3は付加疑問です。付加疑問は平叙文や命令文に対して念押しや確認などの「付加的な」要素を付け加える疑問文のことです。詳しいことは疑問詞のところでお話しします。これはLet’sが出てきたら必ずshall we?と聞くことを覚えましょう。
例文4は必然です。堅苦しい表現なのであまり使われません。ただ(自分の通っている)大学の先生が送った学期初めのレジュメでこんな文章がありました。
Ex.3-5)Your self-evaluation shall indicate your achievement in the preparation for the lesson.
(あなたの自己評価は、レッスンの準備におけるあなたの達成を示すものとします。)
と、外国の方はこういう風に使われることも珍しくはなさそうです。兎にも角にもこういう表現があることは覚えてください。
今日は以上です。これで助動詞も全てまとめ終わりましたが、次回は「助動詞と時制」という単元をやりたいと思います。それでは最後に今回扱った例文をまとめます。
Ex.1-1)He won’t eat vegetables.(彼はどうしても野菜を食べない。)
Ex.1-2)The computer wouldn’t start.(そのコンピュータはどうしても起動しなかった。)
Ex.1-3)The train will be at ABC station now.(その電車は今頃、ABC駅にいるだろう。)
Ex.1-4)Babies will cry.(赤ちゃんは泣くものだ)
Ex.1-5)I would often go fishing.
(かつてはよく釣りに行ったものだ。)
Ex. 2-1)He and I used to play soccer. (彼と私はよくサッカーをしたものだ)
Ex.2-2)There used to be a convenience store in this corner.
(この角にはかつてコンビニがあった。)
Ex.3-1)Shall I open the door?(ドアを開けましょうか。)
Ex.3-2)Shall we dance?(ダンスをしましょう。)
Ex.3-3)Let‘s go to the park, shall we?(公園に行きませんか?)
Ex.3-4)Ask, and it shall be given you.(求めよ、さらば与えられん。)
Ex.3-5)Your self-evaluation shall indicate your achievement in the preparation for the lesson.
(あなたの自己評価は、レッスンの準備におけるあなたの達成を示すものとします。)
最後までお読みいただきありがとうございました。