世界一わかりやすい文法解説2-2 第四、第五文型
皆さんこんにちは
前回は第一~第三文型まで解説したので、今回は第四、第五文型について解説したいと思います。
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〈目次〉
- 第四文型
- 第五文型
- それぞれの見分け方
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1. 第四文型
第四文型はSVO1O2です。動詞の後に目的語が二つ置かれます。2つの目的語の順番ですが、基本的にはO1に「人」、O2に「物」が来ます。
Ex.1)He gave me a pen. (彼は私にペンをくれた。)
Ex.2)He bought me a pen.(彼は私にペンを買ってくれた。)
この文は一見、違和感たっぷりですよね。He gave meまでだと彼は私をくれた、と「人身売買か?」とツッコみたくなります。そこでこの文は次のように言い換えることが出来ます。
Ex.1)He gave a pen to me.
Ex.2)He bought a pen for me.
これは第三文型ですね。目的語の順番を変えて、前置詞のtoもしくはforを付ければ第三文型になります。ここまでは大体の人が理解できていると思います。
しかし、多くの人が抱える問題はここからです。前置詞のtoとforの区別が出来ない、という人は本当に多いです。(実際に自分もそうでした。)両方とも~のためという意味を持っていますので無理やり丸暗記をしている人も多いと思います。
一般的に言われる覚え方は2人以上必要な動詞にはto(与えるにはあげる側ともらう側両方が必要ですね)で、1人でも大丈夫な動詞はfor(買うのには自分一人の意思があれば大丈夫ですよね。最近はセルフレジも導入されているので最悪レジの人はいなくても・・・)と覚えている人が多いと思います。しかし、どうしてそうなるのでしょうか?ここには2つの前置詞の「概念」が重要になってきます。
前置詞のtoというのはこういうイメージです。
一方で前置詞のforはこういうイメージです。
違いはわかりましたか?そうです。対象物に対して矢印が届いているのがto、届いていないのがforです。この矢印を「物」、丸を「人」と考えてください。
先ほどの例文①はHe gave a pen to me. でしたよね。あげる、というのは矢印(物)が丸(人)に届いている行為、なのでtoを使います。
その一方で例文②はHe bought a pen for me. でしたよね。私のために買う、というのは「私」という対象物(丸)に向けて矢印(物)を伸ばしていますが、まだ届いてはいませんよね。だからforを使います。
その他にもtoをとる動詞(give型といいます)にはshow, teach, tell, lend, sendなどが挙げられます。また、forをとる動詞(buy型といいます)にはfind, make, call, chooseなどが挙げられます。
さて、ここで一つ注意してほしいのがtake A B(AするのにB[時間、費用]がかかる)と、cost A B(AするのにB[費用]がかかる)は、第三文型にしてtake B 前置詞 Aにしたり
Cost B 前置詞 Aにしたりすることはできません。要注意です。
2. 第五文型
ここまで長々と第四文型について話してきましたが、今度は第五文型です。第五文型はSVOCです。またこの文ではO=Cになります。
Ex.)The movie made me sad. (その映画を見て私は悲しくなった。)
第五文型は訳すのが少し難しい場合があります。上の文を直訳すると「その映画が私を悲しくさせた」となりますが、なんか気持ち悪いですよね。そこでこの文章を第三文型にしましょう。
Ex.1) I was sad because of this movie. (私はその映画のせいで悲しくなった)
because ofというのは理由を表す群前置詞です。文法的な意味はこれとほとんど同じなので、第五文型を見たら自動的に第三文型に直す癖をつけるとうまく訳せるようになります。第五文型をとる動詞はmake, keep, leave, call, name, findの6つを覚えておけば大体問題はないでしょう。
3. それぞれの見分け方
まず着目するのは動詞です。動詞の後に前置詞が来ていれば第一文型です。
そして、前置詞以外が来ていたのなら、後ろに一つの「カタマリ」が何個ありますか?一つであれば第二or第三、二つであれば第四or第五です。
もし一個であればその次に主語と動詞の後ろの関係を見てください。主語とイコール関係になるのであれば補語であり、第二文型です。イコールにならなければ第三文型です。
もし二個であれば2つの「カタマリ」の関係を見てください。「カタマリ1」=「カタマリ2」になれば第五文型、「カタマリ1」≠「カタマリ2」であれば第四文型です。
フローチャート式に見てみましょう。
ここまで理解できたでしょうか。
これで文型の解説は終わりです。2回にわたって長々と解説してきましたがだいぶ理解が進んだら幸いです。次の記事では時制についてお話しします。お読みいただきありがとうございました。