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世界一わかりやすい英文法解説4-3義務や命令を表す助動詞

皆様こんにちは!前回の記事からなかなか更新できずに申し訳ありません。前回はcanとmayについて勉強しました。今日はmust, have to , should, ought toなどの「義務、必要」を表す助動詞やそれに類似する表現についても見ていきます。

 

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〈目次〉

1-A. must

1-B. have to

2-A. should

2-B. shouldに類似の表現

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1-A. must

mustには「義務・必要・禁止」(←助動詞本来の意味)と「客観的断定」(←強い推量)の二つの使い方があります。例文で確認しましょう。

 Ex.1-1)You must get up now!(あなたは今すぐ起きなければならない)

 Ex.1-2)You must not(mustn’t) drink and eat anything here.(ここは飲食禁止である)

 Ex.1-3)He must be crazy.(彼は頭がおかしいに違いない)

例文1は「~しなければならない」という強い義務になります。命令口調なので目上の人には使いません。また主観的な表現です。

例文2は「~してはならない」という禁止になります。「Don’t ~」と同じ意味です。

例文3は「~に違いない」という断定になります。これは周りの状態から判断してというニュアンスになっています。これの否定語はcannot(can’t)です。mustn’tではないことに注意してください。

 

1-B. have to

have toはmustと同様「義務、必要」と「主観的断定」の二つの使い方があります。

 Ex.1-4)You have to get up now!(あなたは今すぐ起きなければならない)

 Ex.1-5)You don’t have to get up now.(あなたは今すぐ起きる必要はない)

 Ex.1-6)He has to be crazy.(彼は頭がおかしいに違いない)

さっきの例文と似通っていますが。例文5だけは少し異なります。義務を表すmustの反意表現はmustn’tですが、have to(しなければならない)の反対語はdon’t have toとmustn’tです。これは場合によって使い分けます。don’t have to は「~しなくてもよい(=shouldn’t)」で、mustn’tは「~してはならない」です。これには気を付けてください。

例文6のようにhave toでも断定の意味を表すことはできます(あまり使われませんが)。こちらの場合は主観的な断定表現です。

 

さて、ここでmustとhave toの違いについて考察しましょう。まずは義務の方からです。先ほどの例文に少し付け足したのを使って解説します。

Today, I want you to make breakfast. So, you must get up now!

Because you only have 20 minutes left to leave home, you have to get up now!

mustの方は「主観的判断」です。ですから例えば「(今日は朝ご飯をあんたに作ってほしいから)今すぐ起きなさい!」という感じです。一方have toは「客観的判断」です。こちらは「(家を出るまで残り20分を切ってしまったから)今すぐ起きなさい!」という感じです。大体の理屈はわかったでしょうか?

一方、断定の方はこれが逆になります。こちらも先ほどの例文に加工したものを使います。

He is still 18 years old, but he is smoking. So, he must be crazy.

He hit me. He has to be crazy.

mustの方は「(彼は18歳なのにタバコを吸っている(皆さんは絶対にやめてください。未成年の喫煙は未成年者喫煙禁止法と同第一条によって禁じられています。)から)頭がおかしいに違いない」という感じです。これは法律に抵触する行為であり、誰から見ても頭がおかしいとわかりますよね。その一方でhave toの方は「(理由はわからないけれども)(彼が殴ってきたから)頭がおかしいに違いない。」という感じです。もしかしたら挑発されたから殴りかかってきたのか、はたまた彼女を奪われたから殴りかかってきたからか、理由はわかりませんがそれが明らかにならない限りは「主観的」ですよね。大体違いはわかりましたか?

 

2-A. should

長々とmustとhave toについて述べてきましたが、今度はshouldについてお話しします。shouldは「義務」「助言」「推量」の意味を表します。これもいくつか例文を使って解説します。

 Ex.2-1)You should go to bed now.(今すぐ寝るべきだ)

 Ex.2-2)You shouldn’t do such a thing.(そんなことするべきではなかった。)

 Ex.2-3)He should be at home.(彼は家にいるはずだ。)

例文1や2のshouldは「~すべきだ」「~した方がよい」という義務や助言を表します。先ほど出てきたmustやhave toよりも弱い表現です。

例文3は推量を表す表現で「~なはずだ」と訳します。これは会話文問題で頻出の表現です。例えばこのような会話文を見てください

 They are now travelling to Okinawa and are talking about their son in Tokyo.

 A(Wife) :What do you think he’s doing now?

 B(Husband):Well, he’ll be fine. He’s already 16 years old.

 A:But I’m still worried. Where is he now?

 B:Well, it’s 6 o’clock, so, he should be at home.

上の方の斜めになっている文のことを「ト書き」と言います。現在の状況を説明する役割です。これを読んで状況を把握しましょう。どうやら彼らは沖縄旅行中であり、何らかの事情で来られなかった息子さんのことが話題に上っているようですね。訳は下に付けておきます。

彼らは今、沖縄に旅行中で、東京にいる息子の話をしている。

 A(妻):あの子は今頃、どうしているんだろうね?

 B(夫):まあ、大丈夫だよ。あいつはもう16才なんだから。

 A:でも、やっぱ心配だよ。彼は今どこにいるんだろう?

 B:今は午後6時だから、家にいるはずだよ。

この文の最後のように「(今頃)~しているはず」という風によく使われます。覚えておきましょう。

 

2-B. shouldに類似の表現

助動詞shouldに類似の表現はいくつかあります。セットで覚えましょう。

・ought to do(~した方が良い)

Ex.3-1)You ought to go to bed now.

Ex.3-2)You ought not to do such a thing.

Ex.3-2)He ought to be at home.

このought toはshouldよりも固い表現なので日常会話では基本的には使われません。意味はshouldと同様です。気を付けたいのは否定形です。oughtn’tとはせずにought not toとすることを覚えましょう。

 

・had better do(~しなさい)

Ex.3-4)You had better see a doctor.(医者に診てもらいなさい/もらうのが良い)

had betterは基本的には使いません。(ただし、なぜか入試問題では問うてくることが多いです。)you had betterは基本的に「脅迫」の意味(やらないと命にかかわる、というニュアンスを持っている)を持ってしまうので会話文や英作文で使うのは控えた方が良いです。

 

・be supposed to do(~しなければならない/~することになっている)

 Ex.3-5)You’re ought to pay 10,000yen if you park without permission.

(無断駐車には10,000円支払っていただきます。)

be supposed toには「(法律やルールで定められているから)~することになっている」という意味を持ちます。覚えておきましょう。

最後に今回扱った例文を全てまとめます。

Ex.1-1)You must get up now!(あなたは今すぐ起きなければならない)

Ex.1-2)You must not(mustn’t) drink and eat anything here.(ここは飲食禁止である)

Ex.1-3)He must be crazy.(彼は頭がおかしいに違いない)

Ex.1-4)You have to get up now!(あなたは今すぐ起きなければならない)

Ex.1-5)You don’t have to get up now.(あなたは今すぐ起きる必要はない)

Ex.1-6)He has to be crazy.(彼は頭がおかしいに違いない)

 

Ex.2-1)You should go to bed now.(今すぐ寝るべきだ)

Ex.2-2)You shouldn’t do such a thing.(そんなことするべきではなかった。)

Ex.2-3)He should be at home.(彼は家にいるはずだ。)

 They are now travelling to Okinawa and are talking about their son in Tokyo.

 A(Wife) :What do you think he’s doing now?

 B(Husband):Well, he’ll be fine. He’s already 16 years old.

 A:But I’m still worried. Where is he now?

 B:Well, it’s 6 o’clock, so, he should be at home.

 

Ex.3-1)You ought to go to bed now.

Ex.3-2)You ought not to do such a thing.

Ex.3-3)He ought to be at home.

Ex.3-4)You had better see a doctor.(医者に診てもらいなさい/もらうのが良い)

 Ex.3-5)You’re ought to pay 10,000yen if you park without permission.

(無断駐車には10,000円支払っていただきます。)

 

今日は以上です。先ほど述べた通り、更新が遅くなってしまって申し訳ありませんでした。次回もお楽しみに!